プロフィール

吉永賢一・東京大学医学部家庭教師研究会代表

1991年東京大学理科III類入学、2005年同大学医学部医学科退学。

大学受験生時代に、特に良いと思った英語参考書は、『試験に出る英語』シリーズ(青春出版社)、『英文解釈教室』(研究社)、『英文法講義の実況中継 上・下』(語学春秋社)です。

高校に通っていた頃、やっていた通信教材は、アルクのTIMEマラソンや、ヒアリングマラソン。

高校の頃、まじめに覚えた英単語集は、『試験に出る英単語』(青春出版社)、『単語レモン』(学陽書房)。

まじめに覚えた英熟語集は、『試験に出る英熟語』(青春出版社)、『英文法頻出問題演習 PartII』(駿台文庫)。(そういえば、『英文700選』も、ほぼ全部覚えていました。ただし、これは浪人のときです。)

文法問題集は、『英文法頻出問題演習 PartII』(駿台文庫)、『大学入試英語頻出問題総演習』(桐原書店)、『英文法講義の実況中継 上・下』(語学春秋社)。

現役時の模試の点数などは、今となっては、良く覚えていません。「基本的に、どうでもいいや」と考えていたので、あまりよく覚えていないのです。

大学に受かった後で、本を書くことになったので、昔の模試記録をチェックしたところ、「そういえば、高2の頃は、経済学部志望だったなあ」と思い出したくらいです。

(一浪を予定していたので、気にしていなかったということもあります。「基礎学力をつけておけば、入試対策すれば点取れるでしょ」くらいの考えでした。もちろん、過去問や合格体験記はチェックしたうえで、そう考えました。それより、ニューヨークタイムズのベストセラーリストを見て、興味のあるタイトルの洋書を輸入して、高校の英語の授業中に内職して読んでいました。あるいは、英語の授業じゃないときでも、英単語集の単語を覚えたりしてました。その方が役立つと思ったからです。英語の授業で内職をしていなかった唯一の例外は、英作文の授業で、これは、「1時間に教科書1周通読」のノルマを課し、教科書の基本例文などを回していたからです。)

一浪時は、代ゼミに通って、受験勉強をがんばりました。

その結果、代ゼミのセンター模試では、8分で満点を取ったり、センター本番でも、12分で190点代を取ることができました。(確か、194点?)

代ゼミでは、何かの成績優秀者になって、ランダムハウスの英英辞典をもらいました。

駿台の東大模試でも120点満点中100点を超えたりして、このときはランキングに載ったと思います。「ランキングに載るんだったら、もっと見直して、もうちょっと点数取っておけば良かった」とも思いました。

東大の本番のときの点数はわかりません。

この頃の東大型のスピードは、リスニングが終わった時点で、1問残しているくらいです。要約か作文を残す感じだったと思います。

リスニング終了時点に完答を目指していましたが、これは、模試でも本番でも、結局達成できませんでした。

大学入試までにやったこと

はじめてまともに英語と触れ合ったのは、旺文社のLL教室。

一方、アルファベットは、ローマ字を学習したときに、先に覚えていました。

その時点では、英語がほとんどわからなかったので、英単語は書けませんでしたが、ローマ字には規則があるのでスラスラ書けて、なんでもアルファベットで書けちゃうのがカッコ良くて、不思議だった。

LL教室では、カラーのテキストで、とてもわかりやすく、英語を初歩から教えてくれたのだけれど、教授法自体は、ふつうの大学受験英語の方法論と、あまり変わらなかった気がする。

母は、「これから英語が大切になる」と考えていたようで、小学生のときに、英語の辞書も買い与えてくれましたし、母親が使っていた英語の参考書も、読ませてくれました。

思い返すと、LL教室の英語の先生も、母が探してくれました。

近所で評判の良い先生を探してきてくれたのです。

ちなみに、このときの自分の発音を録音したテープが、高校生当時偶然出てきました。

聴き直してみると、あまりのカタカナ発音に、ビックリしたことを覚えています。「ジス・イズ・ア・ペン!」のような感じでした。

話を戻しますが、LL教室では、英語へのとっかかりをつけてもらい、その後は、母の参考書で勉強していました。

あとは、幼稚園生のときに、英語の歌のレコードを聴いていました。これは、大人用の解説も読んでいたので、カンタンな文法と単語は(当時は)覚えていたのですが、小学生高学年になってLL教室に進むときには(と言うより、ローマ字を習った時点において)もうすっかり忘れていました。

ただ、もしかすると、なにかしら、その後の伸びにつながったのかもしれないので、書いておきます。

発音とスペリングの関係については、中学生のときに、『英語、好きですか~アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます』(松香洋子著、読売新聞社)を書店で見つけて勉強し、これで、「フォニックス」というキーワードを覚えました。

それからはフォニックス関連の書籍を書店で見つけると読みあさりました。

その後、私がフォニックスについて「決定版」と思ったのは、『英語のフォニックス―綴り字と発音のルール 』(竹林 滋著、ジャパンタイムズ)です。

また、小学校高学年のときに、講談社現代新書の『TIMEを読む』『FENを聴く』(共に松本 道弘著、講談社)を読んで、実用英語に関心を持ちました。

この両書から、いろいろな英語学習法にダメ出しをされてしまい、この「ダメ」によって、ぼくの吸収にストップがかかり、その後苦しむことになります。

ただ、このときに、Visual Reading(2000 words per minute)の概念を知ったのです。

ここで、その概念を得たことが、後のセンター型試験解答10分以内の直接のきっかけだと思います。

もちろん、FENも聴いてみました。だけど、わけがわかりません。とりあえず、口マネをしてみました。

英文法の基礎力は、Z会の中学コースのテキストで身についたと思います。これは会話形式のテキストでした。今考えても、このテキストはすばらしかったと思います。

弟が勉強するときにもすすめて、このテキストを全部コピーした本を作って教材にしました。ぜひ、再版してほしいです。

Z会を知ったのは、書店の看板です(群馬の前橋の煥乎堂書店)。東大合格者の円グラフの看板でした。

「東大」というキーワードは意識していたので、気になって、すぐに申し込みたかったのですが、料金を見て、躊躇しました。

それでも、意を決して、父に相談したら、OKしてくれました。このときは、とてもうれしかったです。

中学生のときの最大の収穫は、『青版 奇跡の英単語』(長崎 玄弥著、祥伝社)をやったことです(奇跡の英語シリーズは、ひと通り読みました)。

この本には、発音記号が書いてありません。

ぼくは、発音記号を、中学の初歩の段階(おそらく中1)で覚えたのですが、ほぼすべての単語の発音がわからず、すべての単語の発音記号を辞書で引き、書き写して、
それから覚えました。

この「発音記号をすべて書く」作業には、膨大な時間がかかりました。

泣きたくなりました。

「どうして、はじめから書いておいてくれないんだろう」と何度も何度も思いましたが、書いていないものは仕方がないので、がんばって辞書の発音記号を書き写しました。

そして、ここで中学生時に習う以上の単語力がついたことが、結局は、その後の基礎になったと思います。

ちなみに、英語に限らず「教材は、なければ自分でつくる」「必要なことは全部やる」という姿勢は、このころから形づくられてゆきました。

また、中学生のときには、書店で洋販のLadder Seriesを見つけ、購入して読んでいました。

そこに採録されていた『How To Read A Book』は、私の読書を変えました。

カンタンな英文でも、人生に影響を与えることを知りました。

また、BASIC Engish関連の書籍を見つけて、よく読んでいました。

中でも、English Through Pictures Book I – IIIは、日本語を介在しないで英語を理解する助けになったと思います。

それから、今はもう無いのですが、Z会が発行していた、英語学習の雑誌を読んでいました。(これは、高校のときも読んでいました。)

大修館が発行していた『英語教育』も定期購読していたので、高校生のときだと思いますが、『ジーニアス英和辞典』も購入しました。

高校1年生の頃、どのように英語を勉強して良いのかわからず、書店で見つけた『試験に出る英文解釈』(青春出版社)の例文を全部ノートに書き写して勉強しました。

それで、できるようになるかどうか、よくわからなかったのですが、まわりに相談できる人もいなかったので、とりあえず、地道にやってみました。

この頃、Z会の『英作文のトレーニング』(当時のものです)の巻頭に載っていた暗唱用の例文も、覚えてしまったと思います。

『試験に出る英単語』も、全部単語カードにして勉強しました。これは、カードも作り、ノートも作ってやりました。

抽象単語が多く、なかなか覚えられませんでしたが、カードを使い、「覚えたもの」と「間違えたもの」を振り分けて、繰り返しで乗り越えました。

また、高校時代に、学校の一括購入で、LDOCEを買い、ロングマン2000語をすべて覚えました。あの時は、「これで数万語が説明できるのか」と感動を覚えました。

BASIC Englishは、あまりにも単語制限がきつく、The General Basic English Dictionaryも持っていましたし、よく引いていたのですが、「わかりにくい」と思うことが多かったです。

しかしその不満は、LDOCEが解消し、ぼくに感動を与えてくれました。

また、その後に購入したCOBUILDにも感動しました。

これらの辞書を手に入れてから、同時にThe General Basic English Dictionaryを引くと、参考になることが多くなりました。

並行して、アルクの『ヒアリングマラソン』をやってみました。

ヒアリングマラソンは、小さいときから新聞広告で見ていて、興味がありました。

「そろそろ自分でも使えるかな」と思ったので、父親にお願いして、会員にしてもらいました。

一番のお気に入りは、『リズム・ワールド』のコーナー(これは、後に単行本が出ました)でした。

そして、『奇跡の英単語』シリーズの長崎 玄弥先生のコーナーがありました! 

「先生は、まだご活躍中なんだ」と感慨深く、うれしかったです。ここで、ラジオドラマのヒアリングなども練習しました。

そして、『ヒアリングマラソン』もよかったのですが、会員になると、アルクの雑誌が送られてきます。

ここに、New York Timesのベストセラーリストと、通販で洋書を購入できる書店が載っていました。

そこで、興味を持ったタイトルをどんどん注文し、学校の授業中に、辞書を引きながら読んでいたのです。

これが、とてもためになりました。

SIMの読解教材も購入し、ためになったので、『SuperELMer』も、開始と同時に購入しました。

その頃、私は父とよく出かけていたので、『SuperELMer』は、父の車のカーステレオで、何度も聴きました。

このとき、「必ず1日1回は聴く」というルールを自分に設けました。すると、1ヶ月もすると、覚えてくるのです。

これによって、繰り返しの回数と記憶の関係を、体で覚えることができたと思います。

アルクの『TIMEマラソン』もやってみました。

また、私は、高校生のとき、「文法マニア」だったので、国文法や、漢文法の勉強をしていました。

並行して、英文法もやりました。

ただ、国内にいる以上、英語の勉強はきちんとはできないだろうと思ったので、日本語に比べると、力の入れ方は弱かったです。

それでも、『英文法解説』(江川 泰一郎著、金子書房)を良い本だと思い、繰り返し読みました。

書いてあることは、ほぼ覚えてしまったと思います。

そして、『山口英文法講義の実況中継』(山口俊治著、語学春秋社)が出たので、これも買って読みました。

わかりやすかったです。

そこで、山口先生の本を読みたくなり、『全解英語構文』(山口俊治著、語学春秋社)も買って、全部読みました。

浪人のとき、神田の古書店で、英文法の洋書を見つけました。たぶん、春頃だったと思います。

代ゼミに通っていたので、あこがれの神田に行って、古本屋をめぐってみたのです。

そこには、すべての単語を品詞で分解して構文を取る方法が載っていました。

薄くて黒い本です。今は手元にありませんが、この本が、私の英語と英文法を変えました。とても感謝しています。

新宿紀伊国屋の上の階の英文法書コーナーにも、よく行っていました。

このとき発見したのが『クロース 現代英語文法』(研究社出版)。

当時の群馬の煥乎堂書店には、置いていませんでした。「東京の受験生は有利だ」と思うと共に、「どうして、東京の書店まで参考書を見に来なかったんだろう」と悔いました。

この文法書には、本当に強い影響を受けました。何度も何度も読み、自分が読んでいる英文と照らし合わせて考え、強い基礎を与えてくれたと思います。

浪人のときに使っていた教材は、

基本英文700選(駿台文庫)
英文解釈教室(研究社)
英文和訳演習 中級編、上級編(駿台文庫)
英文要旨要約問題の解法(駿台文庫)
英文法頻出問題演習 Part I, Part II(駿台文庫)
英文読解講座(高橋 善昭 著、研究社)
時事英文問題演習(駿台文庫)
英語要旨大意問題演習(駿台文庫)

などです。

高校生のときには、あまり日本語に訳さずに、どんどんペーパーバックを読んでゆくような方法を重視していたのですが、東大入試では、和訳問題も出ますので、『英文和訳演習』をじっくりとやりました。

(訳文を書くと時間がかかるので、しっかり訳文を書いた参考書は、これくらいです。「意味さえ取れれば、減点されない訳が書けるな」という感触を得ることさえできれば、あとはそれほど訳文作成の必要はないと感じました。もちろん、模試や東大過去問演習では、訳文を書いています。)

当時、Longman Handy Dictionaryというものがあったので、持ち歩いて、見出し語を全部覚えました(今は多くを忘れています)。

これは、定義がとても簡潔(concise)で、その短さに感動し、たくさん暗唱しました。

この頃になると、東大の英語対策という意味では、やることがなくなってきたので、直前には、旺文社の精講もやりました。

これは、読解の基礎・標準、文法の基礎・標準と、長文の基礎・標準をやったと思います。

この中で、特に印象に残ったのが『英文標準問題精講』(旺文社)です。

なぜなら、はじめて(たぶん高一の頃)、この本を読んだときには、とてもむずかしく感じたからです。

でも、この頃には、本に書かれている通り、30日ペースであれば、えらく楽勝だなと感じました。いえ、むしろ、「英文全然(量が)載っていないじゃないか」という感じでした。

ですので、10日分を1日でプランニングして、3日で通読したと思います。(日本語の解説は、ほぼ読まず、わかりにくいところか、わからないところだけ参照するようなやり方です。)

試験に出る英語シリーズも全部読み返しました。

気になった洋書を読むことも続けていました。

文法的におもしろいと思われるセンテンスがあれば、下線を引いて、付箋紙を貼り、付箋紙に、その文法項目を書いてゆきました(タグ付け)。

こうして例文をためていったことは、後に、塾の仕事をしたときに、とても役立ちました。

また、

基本英文700選(駿台文庫)
英文法頻出問題演習 Part II(駿台文庫)
試験に出る英熟語(青春出版社)

については、入試まで、1週間1周することを続けていました。本全体を7等分し、曜日毎に読んでいったのです。

浪人のときには、参考書での学習は、もっとやっていたと思います。基礎が出来ていて、スピードもあったので、どんどんこなせたのです。

こんな感じでやっていたので、良い点を取っていても、「そんだけやっていれば当然じゃん?」とか、何度も言われたりしました。

確かに、これだけの時間をかけたのですから、方針がしっかりしていれば、さらに、かなりの成果が得られたと思います。

でも、ぼくの場合は、身近に勉強法を教えてくれる人もいなかったので、自分で実験しながら、ひたすらやったのです。

実用英語はムリでも、受験英語なら何とかなるはずだと信じてやりました。

文法と単語がしっかりしていて、本が読めれば、留学しても、途中から英語力が身についてきて、何とかなるはずだと信じてやりました。そして、内実の良さを評価してくれる人が、きっと現れるはずだと。

くじけそうになっても続けられた理由は、よくわかりません。

くじけそうにもなりましたし、泣きたくもなりました。どうしてこんなにやらなきゃならないんだとも思いました。

でも、何かがあきらめられなかったのです。だからぼくの場合、進む以外の道はなかったです。

ですから、ぼくは、ぼくが歩んだ道を、そのままおすすめはしません。

今のぼくが高校生に教えるとしたら、(大人に教えるとしても)かなり別の道を指導すると思います。今のぼくには、もっとショートカットが見えるからです。

だけど、がむしゃらやるのも、それはそれで、良いことがあると思っています。

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